屋久島の気候は、低地は亜熱帯に属し年中霜を見る事はないが、高地には多量の積雪が見られ、3月頃まで深さ1~2mの雪があります。
島の東側には黒潮が北上しており、その暖流から立ち上る水蒸気は屋久島の山地の冷気にふれて雲となり多量の雨を降らし世界有数の多雨地となっています。
そんな屋久島には亜熱帯~冷温帯までの様々な植物が自生しており、まさしく日本列島の縮図といえるような植生がみられます。
このページではそんな屋久島に生息する樹木や植物達を紹介しています。

 

 

 

1narinarinoki

バリバリノキ(クスノキ科)

屋久島では標高600m付近まで自生している木で、宮之浦岳から下山している時にこのバリバリノキが出てくると、「あーもうだいぶ標高さがってきたな~」と思います。
温帯の森の代表的な樹木。 屋久島の西部林道から白谷雲水峡ぐらいまで見ることができます。

urajirosida

ウラジロシダ

新芽がたくさん出てきてきれい! このデザインがいいですね。
正月によく飾るシダですね。(売るほどある)
お正月そうそう腹黒くないように。。ということでこのウラジロシダを飾るそうです

akou2

アコウの巨木 クワ科

アコウの種子は鳥類によって散布されるが、その種子がアカギやヤシなどの樹木の上に運ばれ発芽して着生し、成長すると気根で親樹を覆い尽くし、枯らしてしまうこともある。そのため絞め殺しの木とも呼ばれる。これは樹高の高い熱帯雨林などで素早く光の当たる環境(樹冠)を獲得するための特性である。琉球諸島では、他の植物が生育しにくい石灰岩地の岩場や露頭に、気根を利用して着生し生育している。

gajumaru1

ガジュマル クワ科

樹高は20m。実は鳥やコウモリなどの餌となり、糞に混ざった未消化の種子は土台となる低木や岩塊などの上で発芽する。幹は多数分岐して繁茂し、囲から褐色の気根を地面に向けて垂らす。垂れ下がった気根は、徐々に土台や自分の幹に複雑にからみつき派手な姿になっていく。ガジュマルの名の由来は、こうした幹や気根の様子である「絡まる」姿が訛ったという説がある。気根は当初はごく細いが、太くなれば幹のように樹皮が発達する。地面に達すれば幹と区別が付かない。また、成長した気根は地面のアスファルトやコンクリートなどを突き破る威力がある。こうした過程で、土台となる木は枯れていくことから別名「絞め殺しの木」とも呼ばれる。観賞用に、中の枯れた木を取り除いて空洞状にした木も存在する。枝には輪状の節があり、葉は楕円形または卵形、革質でやや厚く、毛はない。イチジクのような花序は枝先につき、小さい。
ガジュマルの名は、沖縄の地方名だが、由来は不明。前述の「絡まる」の他、一部には『風を守る』⇒『かぜまもる』⇒『ガジュマル』となったという説がある。

tabusinme

タブの木の新芽

タブノキはスダジイなどともに日本の代表的な常緑広葉樹です。
タブノキの葉は互生し、枝の先端に集まってつき、縁には鋸歯がない長楕円形、革質で厚く、光沢がある。
日本の常緑広葉樹が特に照葉樹と呼ばれるゆえんです。
タブの木は耐陰性、耐潮性、耐風性が強いので、
海岸近くの防風・防潮樹に適しています。
暖帯な海岸付近の極相林を構成する代表的な構成種のひとつですね

onagakaede1

ヤクシマオナガカエデ カエデ科

新緑がとてもきれいですね!
3月に入ると照葉樹林が壊れた西部林道沿いにたくさん見ることができます。
昭和40年代にこの西部林道が作られましたが、その道を作るときに照葉樹林の森が壊され
森に大きなギャップ(空間)が生まれ、その後明かりが大好きな落葉樹がたくさん道沿いに生えてきています。
ですから、この道沿いに生えている植生はパイオニア系の明かりが大好きな植物が多いため
道沿いの植生と常緑樹の森の中とでは全然違う植生になっていることがわかります。