アカウミガメの産卵がピークを迎えています。

青木高志
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屋久島の西側にある永田浜(いなか浜)。
この花崗岩が砕けたきれいな砂浜に毎年5~6月ごろ、アカウミガメが産卵しに上陸してきます。
ワンシーズンでなんと1000頭以上のアカウミガメがこのいなか浜に上陸してきます。
その数は世界でも有数です。当然、圧倒的に日本一多くのアカウミガメが産卵しにやってくる砂浜です。
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甲長が約80~100cmあるアカウミガメ。
明かりに非常に弱く、ほとんど夜中に産卵しに上陸してきます。
産卵しているときに涙を流しますが、これは別に痛いとか悲しいわけではなく、
普段は海中で生活しているため陸に上がってくると超ドライアイになるため
涙を流しながら産卵しています。(笑

深さ約60cmぐらいの穴を後ろの足で上手に掘り、
1回の産卵でおよそ100~120個のピンポン玉ぐらいの卵を産みます。
年に3~5回ほど産卵しにやってきます。

アカウミガメは動物食の強い雑食で、主にカニやエビといった甲殻類、貝類などを好んで食べます。
近年、アカウミガメにチップを埋め込んでどのくらい海を泳いでいるか調査していますが、
なんと太平洋をぐるりと回っていることがわかっています。

卵は砂の熱により暖められますが、面白いのはこの砂の温度でオス・メスが決まると言われています。
温度が29度より高いとメス、低いとオスが生まれることが多く、
ほんの2,3度の違いで、全てがオスかメスの一方になることもあります。
現在、地球温暖化のため地中の温度が高いとメスばっかり生まれることになります。。。

そのことをアカウミガメもわかっているのか?!
ここ数年は徐々に産卵する時期が早くなってきています。
通年6月が産卵のピークですが、最近では4月に産卵しにやってくるアカウミガメもいます。

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卵は50~80日で孵化します。
屋久島では8月になると、
永田の前浜やいなか浜で夕方や朝方に、子亀が海に帰るシーンに出会うことがあります。
この子亀ちゃんたちが大きく成長できるのは、5000分の一ぐらいと言われています。。。

そして、やっと大きくなったアカウミガメはまたこの屋久島の砂浜に帰ってくるといわれていますが、
今のところその科学的証拠はありません。

がんばれよ~!!
またこの屋久島で会える日まで!

屋久島パーソナルエコツアー公式ページ

ABOUT ME
青木高志
青木高志
屋久島パーソナルエコツアー代表・屋久島ガイド
東京都出身。1993年に屋久島へ移住し、1999年から屋久島ガイドとして活動。 2007年に「屋久島パーソナルエコツアー」を立ち上げ、完全プライベートツアーを催行しています。屋久島公認ガイドとして、個々のニーズに合わせた特別な体験を提供しています。 テレビ出演や取材コーディネートの経験も豊富で、2007年には「いい旅夢気分」で米良美一さん、坂本冬美さんと共演。2016年にはスカパーの番組で女優・夏帆さんの取材コーディネートを担当しました。 好きなこと・こだわり 音楽:バンドでギターを弾くのが趣味。 焚き火料理:ダッチオーブンを使った燻製料理(サーモンやトビウオなど)が得意。 旅:新しい場所を訪れるのが大好き。 キャンプ:縄文杉キャンプや焚き火キャンプツアーを企画・開催。 自給自足の暮らし:自然と共に生きるライフスタイルを追求。 写真・動画撮影:YouTubeチャンネル「屋久島パーソナルエコツアー」で発信中。 情報発信 屋久島ツアーや旅行に関するお役立ち情報をブログで発信しています。
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